5月26日の日記

◆リビングにポケットティシュがひとつ落ちていた。

長男COPIが明日の用意をしていて、ポケットティッシュを探していて
ちょうどそこに落ちていたらしく、「かあさーんこのティッシュもってっていい？」って聞いてきた。

それを見るなり私は言った。

「だめよ、別なのもっていきなさい、ホレ、この配ってたやつ」

なんで最初のティシュがだめでこれがいいのか、COPIは知りたがった。

「ん？それはね父さんが母さんに始めてくれたプレゼントなのよ」

家の者一同
「？？？」
当の本人ですら「？？？」

だったので
そりゃそうだよな、と思いながら思い出話を語ることにした。

「お父さんとお母さんが付き合う前ね、会社で同じ課だったのね
その時にお父さんが激しく風邪を引いたその後に母さんが風邪を引いてこじらせたの。
その時に鼻が激しく流れるような症状でね、熱が下がって復活してきてからも鼻をかみまくっていたら、
お父さん、役所に打ち合わせに出た帰りに母さんにこのポケットティッシュ（当時一番いいやつだったカシミアって名前のティッシュ）
とユンケルの一番高いのを買って来てくれたのよ。
自分が風邪をうつしたと思って責任感じてたみたいなのよね。
それからお母さんはお父さんのことが好きになったって訳（ここはちょっと違うが(^_^;)）
で、これが其のときのティッシュなのよ（コレもウソ。）
なーんてもう15年くらい前の話よ、そのティシュは結構大事にしまっていたんだけどどこ行っちゃったかなー
ここにあるのは去年母さんが風邪を引いていたとき、薬屋さんでボケットティッシュを買うときに
そんなことを思い出して同じヤツを買ってみたのよ。だから高いヤツなんだから使わないで（笑）！！」

COPI「へー」
TAPI「へー」
夫「そうだったっけ？？？」

なーんてまんざらでもなさそうな顔をしていたんだ。



その次の朝、夫は5月はほとんど出社していないのだけれど、
朝食の時に私と子どもたちがくだらない話をしてガハハとやっていたのを
見て夫は、
「かあさんの笑顔を見てると元気が湧いてくる気がするよ・・・」

って普段言わないようなことを言った。

ちょっとびっくりした私は
夫の顔を見返してしまったんだけど
夫は静かに
「明日は会社に行けそうな気がするんだ。」
って言った。



私は其のとき初めて夫の病気っていうものがどんなものなのか
ちょっと分かった気がしたんだ。